interview no.131
 wordleafproject
 

今回“wordleafproject”をご紹介するにあたり、4年前に上演した第1回公演にも参加し、それ以外でも共演が多い3人に座談会形式でインタビューを敢行!
主宰である梶原槙人、主演のzizi(ジジ)、そして自身も演出・主宰を行う石川毅が、お互いのこと、演劇のこと、今回d-倉庫で上演する公演のことをざっくばらんに語り合います。稽古終わりの22時スタートということで、焼肉の焼ける音とともにお届けします!



    ○三人の出会い、そして第1回公演へ

--すみませんこんな遅くに。今日はよろしくお願いします!

三人  
よろしくお願いしまーす!

石川  
何、今日なんだっけ、カジくん(=梶原)いじる会だっけ?

梶原  
違いますよ!

ジジ  
え、違うんですか! せっかくネタ用意してきたのに!

梶原  
なにネタって!? こわいんだけど! じゃなくて今日は、うちの団体のこれまでについて、ってことでインタビューをしてもらうんじゃないですか。

石川  
あーなんかそうか、そんな感じか。じゃあ何から話そうか。カジくんの女遍歴?

ジジ  
え、めっちゃ聞きたい!

梶原  
話しませんよ! 話すにしてももうちょっと場所とタイミング選びますって!


左:梶原槙人  右:zizi(ジジ)

--みなさんめちゃくちゃ仲いいですけど、知り合ったきっかけって何だったんでしょうか?

石川  
俺とカジくんは、カジくんの先輩の芝居かな。俺はその時客演で出てて、カジくんがスタッフやってたんだよね。

梶原  
そうです、お手伝いで。そのあとジジさんが所属している“平熱43度”という劇団に出演するようになって再会して、って感じですかね。

ジジ  
僕は、つよしさん(=石川)はもちろん“平熱43度”の舞台だったんですけど、カジさんはスタッフでたまたま一緒になって、でしたっけ。

梶原  
そうそう、お手伝いで入ったときに初めまして、って。


石川毅

--なるほどです。それで前回の公演につながっていったんですね。

ジジ  
そう、それで一つずっと気になってたことがあるんですよ。前回のwordleafの公演(『言の葉の散りぬるを』2014年11月上演)、主演やらせてもらったんですけど、あの時カジさん僕の演技見たことほとんどなかったですよね? なんでだろうって……。

梶原  
うーんと、あの作品の主人公がまじめで真摯で、でもかわいげがあって純粋で、ってキャラクターだったんだよね。それで、ジジさんに初めて会った時の第一印象で「あ、見つけた!」って。

石川  
うん、言ってたね。確かに4年前のジジは純粋だった。今のジジは……(笑い)

ジジ  
いやいやいや、やめてくださいよ!

梶原  
前回の公演は大学時代にやった作品の再演だったんです。書いてもらったのは大学の先輩で。

ジジ  
僕は初めての主演で、自分自身にプレッシャーかけすぎちゃってぜんっぜん楽しめなかったんです。とにかく苦しくて、しんどかった。

石川  
主演が全然笑わないの。先輩とかが「もっと気楽に!」って言っても固くて。ほかのメンバーもみんな無難なところを狙っちゃって、冒険できなかったのね。それってすごくもったいないじゃん。せっかく新しい作品の世界で面白いことやろうって言ってるのに。

ジジ  
本当にそうでした。今だからこそ言えるんですけど、「せっかく主演をもらったんだからもっと楽しめばよかったなあ」って。

石川  
共演者同士で演技をパスしあえなかったんだよね。投げたら投げっぱなし、受ける側も投げてもらったものに気づかないで……みたいな。



ジジ  
個々で消化しちゃって。

石川  
そういう意味では共演者に対しての申し訳なさ、みたいなのがすごく残ったんだよね。もっと展開できたはず、もっとふくらませられたはず、なのに、って。

ジジ  
僕あの公演がきっかけになって現場での居方が変わったっていうか。いつかリベンジしてやりたいなって思ってましたね。

石川  
俺とジジともう一人ヒロインの子と、これは悔しいねまたやりたいねって話してたんだよね。

ジジ  
だから、今回こうやってまた主演に選んでいただいたからにはめいっぱい楽しんでやるぞ、ってそんな気持ちでいますね。
 

    ○「言葉を大切に」 だから今回は“笑うこと”をテーマに作品作りに挑む

--ちょうど主演のジジさんからお話が出たところで、今回の公演について聞かせてください。

梶原  
“平熱43度”に参加させてもらうようになって「桃原さんの台本で演出してみたいな」って思いがどんどん強くなったんです。

石川  
桃原さんの作品のどこに惹かれたの?

梶原  
文章を紡いで出てくる世界観がすごく好きなんです。“平熱43度”ってコメディ寄りな作品がある一方で社会派的な雰囲気の作品もあって。その重みというか雰囲気がすごく好きなんです。

石川  
なるほどねー。

梶原  
もともと「言葉」を大事にした作品作りをしたいと思ってるんです。だから団体名も「言の葉」を英語にしてwordleaf。単純ですけどね。でもシンプルにそういう思いを体現したいなって。

ジジ  
今回の作品もテーマが「笑い」じゃないですか。言葉や気持ちを取り扱うって意味ではベースは同じなのかなって思ってます。

--稽古場の雰囲気はどうですか?



梶原  
本当にいい方たちが集まってくださったなあってすごく感じてますね。

ジジ  
うん、ほんとに仲がいい。すごく雰囲気いいですよね。

石川  
なんだろう、みんな本当にやさしいよね。で、ここまで全員が全員と仲がいいのも珍しいかもしれない。

ジジ  
確かに! なんか派閥じゃないけど、グループみたいに分かれちゃうこともありますもんね。

梶原  
その分にぎやかなんだけど、締めるところで締められる、本当に「空気がいい」って感じです。

石川  
うっかりやりすぎちゃうときもあるけどな!(笑い)

梶原  
それもまあご愛嬌ということで……(笑い)

ジジ  
でもいい作品にしたい、かっこよくしたい、ってのはみんな同じじゃないかなってやってて思います。

梶原  
みんなが同じ方向向いて作品に取り組んでもらってるのが本当にありがたいです。

ジジ  
「笑っちゃいけない」のがこの作品の世界のルールなのに、稽古場めっちゃ笑ってますもんね。

石川  
ここからもっとお互いにアドバイスしたり言い合いができる関係になるといいよね。

--それでは最後に、この公演の抱負や意気込みなど、一言をお願いします。

ジジ  
色々な思いの詰まったこの作品が、ご来場いただいた皆様にどういう形で、どういう思いで届くのか、楽しみにしています。今回はインタビューの機会をいただきありがとうございました!

石川  
前回「wordleafproject」を観て頂いたお客様には、この4年で成長した主演・ziziの演技と、梶原の演出を楽しみにして頂き。 今回初めて、「wordleafproject」を観てくださるお客様には、この舞台の為に集まった個性豊かな役者陣が、舞台の上で紡ぐ、人間達の想いを楽しんで頂きたいです。

梶原  
今回のこの作品は禁止された「笑い」を取り戻すという大きなテーマがあります。でもそれだけではなくて、そのことをきっかけにして登場するすべてのキャラクターが、それぞれの大事な物に気づいて成長していく、というのも見どころの一つです。一人でも多くの方にぜひその姿を見ていただきたく思っています。どうぞよろしくお願いします!

--有難う御座いました。

  

wordleafproject
『Laugh』

日程 > 5/03(木)~06(日)
wordleafproject@gmail.com
http://wordleafproject.jimdo.com/

5/03(木)19:30
04(金)14:00/19:30
05(土)14:00/19:30
06(日)13:00/17:00