Special Interview Vol.003 



群々のメンバーの皆さんへのインタビューです。(長谷川寧さんは公演の為欠席)

Q 群々はどの様にできた団体なんですか?

岩渕 : もともとは、コンテンポラリーダンスをやっている同年代同士の横の繋がりがあまりないよねというのを、ぼくとかおりちゃん(関かおり)が話していたきっかけでした。
関 : なかなか踏み込んだ意見をかわすことがなかったりしたので、それぞれの舞台やアートに関する考えをぶつけあうための場を創りたいと思ったんです。
私たちが、話したり舞台で観て魅力的だなと思った人に声をかけました。

Q では群々という場所の魅力は?もしくは楽しみはなんですか?

原田 : 長時間ミーティングじゃないでしょうか?
関 : 確かに(笑)長いときは12時間くらい話たりしますね。
岩渕 : それぞれの興味やアウトプットに違いがあって、時間はかかるけど
その摩擦で自分のやりたいこともクリアーにみえてくるのはいいですね。
松本 : 同年代だから変に遠慮したりもしないしね。こんなに意見をぶつけ合うことは有りそうでない場で貴重です。
ミウミウ :群々は集団のカタチとしては不定形で未完成、そこが面白いかな、と
思います。これから何にでもなれる。

関 : そうだね。その時々で、みんなの興味ややりたいことが変わることもあるだろうし
色々なことが出来そうだし、試したい。
〈岩渕〉例えば劇場以外で面白いと思うところで作品を発表したりとかね。人数分アイディアが出てくるので、自分では思いつかないものに乗っていくのも、一つの楽しみです。

Q 皆さんの出自はバラバラだと伺っていますが、なんでそこからダンスや身体の表現に変わってきたかを教えて下さい。

ミウミウ :私は美術家志望だったので アクション、ハプニングからのスタートです。
ネオダダやアングラに憧れて大学の時に演劇や舞踏を始めて今日に至ります。
原田 : 僕は演劇が学べる大学に通っていまして、卒業後に先輩から誘われたのをきっかけに身体表現の舞台に足を踏み入れました。単純におもしろそうだったからです。
岩渕 : 僕は悠さん(原田悠)と同じ大学の後輩です。俳優になろうと思っていたんですけど、授業で日舞など舞踊系の授業を受けて身体を使ったものに興味が移りました。もともとスポーツをするのが好きというのもあるのかな。
松本 : 私はもともとは3歳から大学まで新体操をしていました。が、大学を卒業したら新体操は出来なくなる。代わりになるものを探していたときに、コンテンポラリーダンスに出会いました。夢の世界や綺麗なものだけではなく、通常は目を背けたくなることをも表現できるコンテンポラリーダンスに強くひかれました。
関 : 寧くん(長谷川寧)も演劇からだよね。私は、5歳からクラシックバレエを習っていて、高校時代から演劇やミュージカルをやってました。昔からお姫様よりもっと個性的な踊りに興味を持っていて、小学生の時から振付して遊んでいたりしました。高校卒業と同時にモダンダンスを始めて、気が付いたらコンテの世界にいたという感じです。

Q 最後に、今、皆さんが興味があることはなんですか?

松本 : 私は自分の欲求に出来るかぎり正直に生きていたいので、自分の内側に興味があります。自己中ですみません。あとは、いかにお金を稼いでいくかという甚だ現実的なことに関心があります。
関 : 女子だしね。私は「身体」と、いかに作品を創り、いかに生きていくか。あとは想像なら出来ることをどうやって現実にするか。
ミウミウ : 自分と外側の事。最近やっと内向的に一方通行だった意識が外に向かってきました。他人や皮膚、区切るという事。あとは猫の事。自分の老化。
岩渕 : 僕も身体かな。「ダンス」というか、「動き」とか「動き方」に興味があります。
原田 : 黄色い靴。直感で今年は黄色い靴を買うべきだと。

Q みなさん様々ですね。メンバーそれぞれの考えが、これからどの様に群々の活動として現れてくるのか、楽しみにしてます。今日はありがとうございました。


【群々 プロフィール】
'07年、岩渕貞太と関かおりの呼び掛けにより結成。'80年前後生まれの同世代アーティスト集団。
メンバーは岩渕貞太、関かおり、長谷川寧、原田悠、松本梓、ミウミウ。
それぞれダンサー・振付・演出・創作・俳優・美術等、様々な出自を持つ。
カンパニーではなくて不定期に集まり、それぞれの舞台やアートに関する考えをぶつけあうための場として設立。
'08年度、アサヒ・アートスクエアのレジデンスアーティスト第一号として活動。
観客とパフォーマーが同じ服を着、舞台美術の中で鑑賞をする、体験型パフォーマンス作品
『あたらしい世界』を発表する。
稽古日誌http://newworldm.exblog.jp/


次回公演情報
ダンスがみたい!11参加公演 群々『6:0/作品集』

7月7日(火)19:30、8日(水)15:30&19:30 ※7日、8日15:30アフタートーク有
演出・出演/岩渕貞太・関かおり・長谷川寧・原田悠・松本梓・ミウミウ
07年それぞれの舞台やアートに関する考えをぶつけあう為の場として設立。参加アーティストはダンサー・振付・演出・劇作・俳優・美術等、様々な出自を持つ。08年度アサヒ・アートスクエア・レジデンスアーティスト第1号として活動。共同演出作品『あたらしい世界』を発表。
HP/newworldm.exblog.jp/
問/mure-80@hotmail.co.jp