メトロを結成したきっかけは?
出口:約1年半前にメトロを結成したのですが、当時同じ事務所だった月船とはよく一緒にご飯を食べたり芝居を観にいったりする仲だったんですね。
その頃2人も上京して3年目に入り年齢も33歳になり、色んなモヤモヤした思いがあったんです。
月船:私は宝塚出身、出口は無名塾出身という肩書はあるけど、いまこの演劇界に自分たちの居場所はあるのかずっと探してて。
で、ふと「それなら自分たちで居場所つくればいいじゃない!」という事になり、それから半年後旗揚げ公演「陰獣」をここdiepratzeで上演しました。
出口:どうせやるなら制作も全て自分たちでやってみたいと思い、先輩方に制作の仕事を教わりながら1歩1歩進みました。もう本当に手探り状態(笑)
月船:版権の取り方、チラシ・チケットの製作、物版の構想、キャスト・スタッフの出演交渉、お金の工面、宣伝、小屋に入ってからは仕込み、どれも本当に大変な作業で、たくさん失敗し迷惑をかけ、でも皆に助けてもらいながらここまでやってこれましたね。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
女2人というと色々難しい事もあるのではと思いますが・・・どうですか?
出口:私が2人を例えるなら「根っこの同じちがう植物」かなぁ。
たぶんルーツが似てるので、踏ん張りどことかキメなきゃいけないところの感覚が同じなので安心できます。異性の好みは全然違ったりするけど(笑)
月船:あとお互い気持のいい距離感がわかってるので、これだけ一緒にいても疲れませんね。メトロを結成するまでは友達だったけど、もう同志になっちゃった。
出口:嬉しい事楽しい事苦しい事悔しい事、一緒に味わってきたので今はもうかけがえのない同志。
おばあちゃんになってもなにか2人で企んで面白い事やってたいですね。
第3回公演について教えてください。
出口:第3回はここdiepratzeに戻り、谷崎潤一郎の「痴人の愛」を上演します。じつは先日、天願大介監督の書かれた台本が完成したので読ませてもらったのですが・・・
話の内容は原作と同じなのに後味が全く違う。私は180℃「痴人の愛」の見方が変わりました。あまり詳しくはお伝えできませんが、すごい仕掛けです。
月船:私は「痴人の愛」が大好きだったんですが、今回初めて大半の人の解釈と私の解釈は違っていたことを知りました。でも今回の台本は極めて私の好み!不器用な未熟な男女の切ない物語になっているような気がします。
出口:今回私は声の出演+プロデューサーとして関わります。私も月船もメトロへの関わり方は自由。
月船:2人が今やりたいと思った事をやれるユニットでありたいと常々話しています。とっても贅沢な遊び場ですね。
ファンのみなさまへメッセージをお願いします。
出口:何をしでかすかわからないメトロをいつも温かく見守ってくださり有難うございます。
月船とでぐちに共通する事。それは欲深い事です。
月船:第3回公演もその欲深さで面白い舞台をとことん追求します!!
diepratzeで皆さまにお会いできるのを、楽しみにしています。