マイムイマの垣本朋絵さん、月出裕司さん、ヤマスケさんに伺いました。
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Q. maimuimaとはどんな団体ですか?
垣本:劇場でのパントマイムをする団体です。といっても劇団の様に固定メンバーがいるわけではなくて、公演の度に集まったメンバーが一期一会で作品を創っていく、「場所」の様な団体です。
ヤマスケ:パントマイムの公演というと、ソロ作品を上演する公演が多いのですが、maimuimaはグループ作品(集団で行なう作品)を創作するための団体です。グループの方が作品的広がりも大きいので。
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Q. maimuimaの特色は?
月出:パントマイムの公演は、中短編のオムニバス形式が主流だと思うんですけど、作品1つ1つがバラバラな、完全なオムニバス形式じゃなくて、1つのテーマに沿ってそれぞれの作品が相互的に存在する様な公演形式を取るつもりです。それが1つの特色になるかと思います。
垣本:あとは、「動き」で魅せるということ。マイムというのは、「伝える」ということと切り離せないものだと思うんです。マイムの動きや体の使い方は、言語ではなく身体で伝えるということを突き詰めて産まれたものなので、だからこその面白さや、美しさみたいなものがあるんだと思います。それを重視していけたらと。
芝居やダンスで 、マイムの技術を使っている団体もいますが、上記したようなマイム独自の面白さは、マイムの公演でなければ出せないと思うので、ぜひそこに注目してもらいたいです。
Qグループ作品の広がりとは具体的にどのようなものなのですか?
山中:大きな二つのポイントがあると思っていて、一つは空間を重視した創作が出来るということ。空間における人と人の距離や空白など、身体と空間を意識した作品をつくることを大切にしています。
もう一つは人と人、身体と身体の「関係性」で魅せるということ。言葉を使わない、演者同士のコミュニケーションで魅せるということはグループ作品だからこそ出来るものです。
月出:また、人同士だけでなく身体と物との関わり方も見てもらいたいですね。マイムというと、身体以外何も使わないというイメージもあるかと思いますが、マイムには固定などのオーソドックスな物(小道具)を使った技術があり、それをつかった演出も特色の一つだと思います。
垣本:全体的に、いわゆる「マイム」のイメージからはみ出したいという気持ちがありますね。
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Q. maimuimaの目指していることは?
ヤマスケ:シアターにおけるマイムの新しい表現模索。それと、他のジャンルの方にもっとマイムを知ってもらうこと。マイムをもっとメジャーにしたいですね。
垣本:マイムという言葉は多くの人に知られていますが、シアターマイムは演劇やダンスに比べてまだまだ知名度が低いので、発展させていくためにも色んなフィールドの人に見ていただきたいと思っています。
Q. 皆さんがそれぞれ思うマイムの魅力とは?
垣本:マイムは一般的にはコトバを使いませんが、逆にコトバに裏打ちされた身体表現であるともいえます。
月出:うん…身体表現だけど、「伝えるためのもの」であること。この2つって実は相反していることじゃないかと思うんです。それを両方持っているというのが「マイム」なんじゃないかな…。
垣本:この不思議な矛盾の中にある、独自の表現と身体性が魅力ですね。
ヤマスケ:マイムの魅力…僕は、マイムって自由だなぁ!と思いますね。一般には壁だったりロボットだったり小手先の技術がパントマイムだと思われがちですがそれはほんの入り口で、もっと奥深く、壁を押すエネルギー・ロープを引っ張るエネルギー・歩くエネルギーなどなど絶対的なエネルギーを産み出す力があったり、身体や呼吸を駆使して空間をコントロールするのに長けていたり…無限大です。ウハウハ。
Q. 最後に意気込みをお願いします。
ヤマスケ:マイムをやっている方はもちろん、マイムに触れたことがない人でも楽しめる舞台だと思います。マイムって難しいイメージがありますがそれを払拭するチャンスになれば、と思います。今回に限らず、これからも最高の公演をご覧にいれたいと思います。どうぞお楽しみに。
月出:マイム公演と名がつくものを見ても同じジャンルとは思えないほど様々です。それはとてもいいことだと思いますが、同時に「これはマイムと言っていいのか?じゃあマイムってなんなんだ?」と思うことも多々あります。なので、マイムの「本質」を追究していきたいですね。maimuimaこそがマイムであると言えるくらいに。大分大きいこと言いましたね。
あと、お客さんのことを常に考えるという姿勢は持ち続けたいですね。
垣本:マイムの動きで勝負がしたい。動きで勝負できんだぞってとこを見せたいです。
ありがとうございました。
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