★P' LUSHの玉内集子さんに伺いました。
「Lush」とは、みずみずしく茂った、 豪勢な,豪華な、という意味で、「P」は結成した当初高校生でピーピーうるさかったのと音的に「ピーラッシュ」という響きがいいなと。
1996年に深谷正子振付で作品を発表しました。女の子5人で始まりましたが、その後は2人~7人と流動的でその時よって変わって行き、現在は玉内集子、曽我類子、吉澤由衣の3人です。
Q、玉内集子さんはソロでも活動されているのですね。 |
はい。ソロは2000年ころからです。
10代後半から20代前半はイライラしていましたね。自分の感情をうまく表現できないことや、なんだか胡散臭く見える世の中やモザイクな未来とか。イライラするといっても周りや物に当ったのではなく自分の中で悶々としていました。自分は何をダンスでやりたいんだと。でも結局何も出来ないですよね。何も変わらない。だけど作品を作りながら「自分の今の“ものさし”が少し見えてきて、何にも変わらないことに納得して。で、またイライラしたり悶々したり。その繰り返しでした。
ただ踊ること、作品を発表することを止めたいと思ったことは一度も無かったですね。色々なイベントに参加しコラボレーションし踊ってきました。そこであまり考えずに踊っていたことが良かったのかなと今は思いますね。考えすぎて結局分からなくて答えが出なくて踊ることを投げ出してしまう前に考えなかったから。
幼いころはあんまり言葉が出なくて、自分の中で消化してしまうことが多かったですね。人に伝えたいとあまり思わなかった。おばあちゃんと畑に行って草むしりを手伝っても土から草が抜ける感覚が面白くて、お芋を掘れば虫がうずうずしていて見ているのが面白いし、どこに行っても遊びを見つけられたので、毎日が楽しくてしょうがなかった。面白そうな隙間を見つけるのが上手だったと思います。
また、おばあちゃんの人間性や存在にも影響されていると思います。幼少期の生活の不思議な感覚が今の表現の原点になっているように最近思います。
作品作りはダンサーを目の前にして考えます。ダンサーを動かしながら発見し、動きや情景や息づかいから次の場面の糸口を紡ぐように見つけていきます。振付しては壊し、振付しては壊しの繰り返しです。その中でキラッと光るものを見つけて重ねていき作品にしていくことが多いです。
現在の「P‘LUSH」3人の内2人が子持ちなのでなかなか思うような間隔で作品を発表出来ないのですが、でも止まることなく続けていこうと思っています。また曽我類子、吉澤由衣も「UIUI」としてスタートしましたので、こちらも期待していただけたらと思います。
P' LUSHの玉内集子さん、インタビューありがとうございました!