「ダンスがみたい!13」に参加される笠井瑞丈さんにお話を伺いました。
ダンスを始められたきっかけと言うのはどのようなものだったのですか?
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、もともと僕の父がダンサーであったというのが一番のきっかけです。ただ小さい時からやっていたのではなく、23才位から始めました。始めたきっかけは、父が「サンフランシスコ舞踏フェスティバル」というフェスティバルに呼ばれて、その作品に出させてもらったのがきっかけです。もともと僕は人前で出てなにかをするとか、なにか喋ったりするのは、とっても苦手な方で、極力そのようなシチュエーションは避けて通ってきました。その時の舞台でも、舞台に上がった時は息も出来ないほど緊張して、頭の中が真っ白になった事を覚えてます。しかし、ここで初めてダンスと言うものに触れ、身体を動かすと言う事に少し興味を持ち、色々なワークショップに参加しました。そして今も続けてると言う感じです。しかし今になっても人前に立つという苦手意識はとれません。ひょっとしたら苦手な事をやっているのが続けられてる要因かもしれません。
今回の作品について聞かせてください。
いまの時点ではまだ作品は半分くらいしか出来てませんが、作品作りは、僕が色々なイメージをダンサーに伝え、ダンサーに色々アイディアや動きを出してもらって、僕がそれを編集するっていう作業をしてます。勿論僕が作っているシーンもありますが、このような方法をすることは僕にとってはすごく珍しく、基本的に普段は僕がいろいろ決めて作るという事が多いです。作品の内容については、ここではまだあまり言いたくないのですが、僕が初めて自分の作品を発表した『春の雪』と言う作品がありますが、その時はソロの作品でした。今回その作品の続編的なイメージがあります。それは最初からそのようにしようと考えていたのではなく、作っていくうちに、だんだんそっちの方向に向かってしまいました。これは偶然のことでしたが、結果的に僕にとっては、なんとなく懐かしい気持ちを持って作品を作らせてもらってます。例えば今になってあの時入れたかったけど入れなかったシーンを作ってみたり、今だから出来るようになった事を作ってみたりしてます。とにかく本番まであと少しですが、もっともっと作品を煮詰めていきたいです。
振付けはどのように行っていますか。
基本的にはでその場で動いてダンサーに映すという作業をしてます。一筆書きに近いかんじです。一度振りを決めたら殆ど変えないようにしてます。その場で生まれた動きを瞬時にダンサーにキャッチしてもらい、そのダンサーがどのように振りを動くのかと言うのに興味があります。同じ振りでも、間の取り方や、手の形、音楽の取り方が全然ちがいます。これを観るのは本当に面白いことです。同じ振付けを全ダンサーに映して、1人ずつ動いてもらったりして、振付けを発展させてったりもしてます。
作品作りはどのように行っていますか。
勿論振付けがあって、作品ができるので、振付けする事が作品作りという言い方もありますが、僕は作品作りの思考と、振付けする思考は違っていて、僕にとって作品作りは、本を読んだり、映画見たり、ニュースを聞いたり、イメージを膨らます作業です。そのイメージをもとに、後は感覚的に振付けをしてます。なので最初にイメージが膨らまないと、リハサールに入っても、全く振付けが進まない事もあります。振付けだけを進めるっていうのが出来ないです。
今後の展開はどのように考えていますか。
これからももっともっと振付け作品や、ソロ作品を作っていきたいと思ってます。またまだ具体的には動いていないのですが、色々なジャンルの人を集めた少人数のグループを作って、ダンスにとらわれず幅広い活動していけたらいいなと考えてます。
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