川村美紀子 Kawamura Mikiko

1990年生まれ。16歳よりストリートダンスを始め、クラブ等で活動。
ソウル国際ダンスフェスティバル(SIDance)、韓国芸術総合学校(K-arts)、横浜赤レンガ倉庫、座・高円寺、中野RAFTで作品を発表。
横浜ダンスコレクションEX2011最優秀新人賞、ダンスがみたい!新人シリーズ10新人賞、ART.M富山県知事賞。日本女子体育大学舞踊学専攻卒。
blog 「じぷのターン」
http://ameblo.jp/qp-35/
Photo(c) Kajiyama Katsumi


  ダンスを始めたきっかけは?
 16歳くらいでダンスをしようと思って、HIPHOPを始めたのがきっかけです。駅とかビルの前でずっと踊っていました。ストリート系のダンスを教えてくれるスクールにも通ったりして、とても楽しいなと思ったんです。それで舞踊学がある大学に入る事に決めて、スパッと運良く合格しました。で、大学に入ってからはクラブばっかり行ってました。午前中バイトして、授業受けて学校のシャワー浴びて、そのままクラブ行って踊って、始発でバイト行って、、っていう、そんな生活を送りながら、今年卒業する事が出来ました。本当にお世話になった方と家族の努力の賜物だと思います。


 普段どのような活動をされていますか?
 公演やダンスフェスティバルで、作品を発表してます。あとは企業のパーティーとか、福祉施設や病院・学園祭でも踊ったり、一時は芸人の方と一緒に地方を回っていました。他にもアーティストのPVやCMに出ています。それ以外にも趣味で、バーやクラブで「崖の上のポニョ」や「マルモリダンス」を裸で踊ったりしています。歌を歌うのも好きです。


作品が出来るまでのプロセスは?
 基本的に自分の世界を確立することしか考えていないので、作品は自然に出来ると思います。けれども結局そこから抜け出せないので、いつも矛盾と葛藤しているみたいなプロセスです。決められたマニュアルに沿って忠実にやっている感じはありますが、ウワァとなってしまう時もあります。例えば、パンを作る工場でずっと小麦粉を練ってるみたいな時ってありますよね。材料や分量とかはわかってるんですけど、発酵とか焼く行程が全然上手く出来ないみたいな。で、延々と練ってる、生地を。でも結局、食べてみないと分からないですよね。そういうところで、少し結果主義的な面があるかもしれません。総合的な印象は、まず自分の存在を嘲笑してから物作りにとりかかっているなという感じです。


 
Photo(c) ヒロ・オオタケ

現在の舞台芸術の現状についてお聞かせ下さい。
 色々な人が、様々な目的に向かってがんばっているんだと思います。私の場合は、自分の世界をつくってみせて、沢山お金を貰いたいです。そうしたら出来る事もドーンと増えて、もっとパシッと明確な世界が感じられると思うからです。今の私の収入は、イベントや公演の出演料とダンスの教え・PC関係のアルバイトと派遣で、先月は初任給といわれている額に届かないくらいでした。私は自分の世界を沢山の人にみせて生きていきたいので、お金や権力を持っている人に力を貸してもらいたいです。


影響を受けたものは?
 最近よく聴いているのは、J-ユーロです。いわゆる、日本のユーロビートといわれているやつで。本場は、実際のユーロビートはもっと違うみたいなんですが。しかも今ギリシャ危機って、ユーロが破綻するとかで色々大変っていうので。聴いてます。普段は平沢進、Skrillex、ショパンとか。童謡や琉球民謡も聴きます。80年代・90年代の定番のJ-POPも、割と聴いていると思います。


これからの展望を教えて下さい。
 純粋に、自分のやりたい事をしたいです。で、超一流の日本代表になりたいです。なぜかというと私は日本人のような顔立ちだからです。ただ現時点ではコンテンポラリーダンスの作品にして見てもらうことで一旦完結してしまっている所があるので、精神的な意味でその先がみたいなっていうのがあります。そして私は面白い人達に囲まれているので、いつでもワッショイワッショイという風な感じです。まだまだわからないことがいっぱいで、これからがとても楽しみです。





 ダンスがみたい!14 川村美紀子単独公演
「すてきなひとりぼっち-Fantastic One-man Ping Pong-」
7月25日[水]&26日[木] 開演19:30
会場 神楽坂die pratze
構成・振付 川村美紀子
出演 川村美紀子、安達詩穂、井上沙織、三上夕満、宮崎朱音、Kohsei(ワードシネマ)、小宮哲朗(チェロ
E-mail / gypsy.violetwater@gmail.com

>>>「ダンスがみたい!14」公式サイト