interview no.122  SHALADINA Bellydance Company
 


SHALADINA Bellydance Company
世界中の聖地で舞ってきたベリーダンサーSHALA(シャーラ)のもと、2011年4月に結成。地球の歴史や芸術について学び、海や山などの自然の中で舞いながら創作しています。誰でもこんなにクリエイティブになれるということを、ダンスを通して表現していくグループです。

★SHALADINA Bellydance Company主催のダンサーSHALAさんへのインタビューです。

    SHALADINA Bellydance Companyはベリーダンサーの団体なのですか?

ベリーダンスを習っていた生徒が多いですが、ベリーダンスだけではないですね。私自身がベリーダンス以外に、コンテンポラリーダンス、バレエ、舞踏、民族舞踊、武道などに幅広く触れていたので、それらのエッセンスを通して自由でオリジナルな身体表現を試みています。

    武道まで?

ええ。舞台で日本刀とともに踊ることもあります。日本刀とともに踊ると生徒には「先生、傭兵みたい!」と言われます(笑)

    日本刀とベリーダンス…どんなダンスなのか想像がつかないのですが…カンパニーのメンバーはみなさんプロなのですか?

いいえ。みんな普通の女の子です。子育てや仕事を持っていて、大人になってからダンスを始めた女性ばかりです。私も、大人になってからダンスを始めたので、彼女たちの気持ちがよくわかります。

    そうなんですか!SHALAさんはいつからダンスを始めたのですか?

大学生になってからです。幼い頃から、化石やネイティブアメリカンの歴史や野生動物が大好きで、毎日犬と一緒に過ごして野山を駆け回っていました。歌舞伎やお能やバレエを観るのも、絵画や映画など芸術作品触れることも大好きだったけれど、ダンサーになるなんて思ってもいませんでした。大学では考古学を専攻していて、女神の歴史を調べていました。


    そんなSHALAさんにどんな転機が訪れたのですか?

スネークアーム(※ベリーダンスの動きのひとつ)をした瞬間、「これで生きていこう」と。転機というか、必然なタイミングだったのだと思います。

    ベリーダンスをきっかけに、様々な身体表現を探求されていったのですね。

はい。ベリーダンスからは女性性についてとても多くのことを学びました。でも、私は「地球の歴史」を伝えたくて。それには、もっともっと幅広い音楽や表現方法が必要だったのです。

    地球の歴史?

宇宙への讃歌ですね。科学者が科学を通じて宇宙を説明するように、作家が文章で宇宙を語るように、ミュージシャンが音楽で宇宙を奏でるように、SHALADINA Bellydance Companyではダンスを通じて、お客さんに問いかけます。「私たちは宇宙をこのように感じるけど、どう思う?」って。

    問いかけるのですか?

ええ。「どう思う?」と問いかけるだけ。お客さんには自由に受け取ってほしい。学校の授業ではないから、絶対的な答えがあるわけではないですもの。私は、私が生きてきた人生、私のエネルギー、そしてSHALADINA Bellydance Companyを通して、宇宙への讃歌を表現するだけです。


    SHALADINA Bellydance CompanyはSHALAさんの表現する手段のひとつなのですね。

さっきも言ったように、SHALADINA Bellydance Companyのメンバーはそれぞれダンス経験に差もあるし、積み重ねてきた人生もみんな違います。でも、同じ気持ちで創作ができる。とても嬉しいことです。私はダンサーとして2004年に独立したのですけど、その時はまさかカンパニーができるなんて想像もしていなかったです。一人でやらなきゃって。

    2004年に独立されて…

そう。2004年に独立して、2011年にSHALADINA Bellydance Companyが誕生して、…そうそう、もうひとつ大きなターミングポイントは、海のそばに引っ越したこと。

    海のそばに?毎日泳いでいるのですか?

誇張なく、毎日です(笑)。もともと都内に住んでいたのですが、海から徒歩圏内に引越して3年経ちます。私も人間ですから時には怒ったり、悲しんだりします。でも、海にプカプカ浮かんで(時々クラゲに刺されたり!)いると、「あー満たされているなあ。何もしなくてもバランスがとれているんだなあ」と穏やかな宇宙の調和を実感します。

    海の近くに住んでいることは創作活動にどのように影響しますか?

SHALADINA Bellydance Companyでは海でのレッスンをたくさんします。海の香り、海の音、砂の感触、太陽の熱…全身で海を感じて、それを舞台でお客さんに伝えられるように。いつでもリフレインできるように。私自身、例えば、海外の遺跡に触れた時の感動は身体に残っていて、その感覚をいつでも舞台で再現できます。もちろん、伝えるためには体幹や筋肉、テクニックを地道に磨くことが必要ですけれど。

    伝える、ということがSHALAさんにとってはとても重要なのですね。

ダンスを始めた頃、ある先生に言われたんです。「あなたにとってダンスとは?」と。当時の私は「身体を正しく使おう」とか「どのように身体を見せようか」とかそういうことを考えていたので、「自分にとってダンスとは?」なんて思ったこともなくて衝撃的でした。そしてさらに印象深いのはその先生は「私にとってダンスはコミュニケーションよ」とおっしゃったんです。コミュニケーションという言葉に、とても納得して、ストンと腑に落ちました。だって、踊りが好きなだけだったら森の中で一人で踊っていれば良いでしょう?(笑)でも私は伝えたい。お客さんとコミュニケーションをしたい。だから、舞台で踊るんです。


    なるほど。海でのレッスン以外もあるのですか?

ええ。都内のスタジオで毎週レッスンがあります。SHALADINA Bellydance Companyだけではなく、ビギナーも参加可能なので、ダンス経験も、職業も、性別も、年齢も関係なく、いろんな生徒が自由に踊っています。バレエやベリーダンスの基礎的な動きを丁寧に練習したり、即興で踊ってみたり、体幹トレーニングをしたり、バラエティーに富んだレッスン内容です。

    体幹トレーニングもするのですか?!

もちろんです。伝えられる身体とテクニックがあってはじめてコニュニケーションが成り立ちます。

    ワークショップなどもされているのですね。

はい。特に大切にしているのは、春分、秋分や冬至といった地球のサイクルの大きな節目ですね。ワークショップでは聖祭のパワーをみんなで共有しています。参加者による化学反応で発生するエネルギーには毎回、驚きます。泣いたり、笑ったり、踊ったり、忙しいですよ(笑)ワークショップではみんなが安心して感情を解放できる空間を提供するのが私の役目かなと思っています。


    SHALADINA Bellydance Companyの活動やレッスン、ワークショップなど盛りだくさんですが、体力勝負ですね。

一般にダンサーは年齢を重ねると動けなくなっていくと思われていますが、私の場合はどんどんパワフルになっています(笑)
海の近くに住んでいることもありますが、正しく身体を使うことによって疲れにくくなっていることを実感しています。

    どんどんパワフルに…すごいですね。では最後に一言お願いします。

レッスンはダンス経験問わず、どなたでも参加いただけます。興味のある方は、SHALADINA Bellydance Companyの公演もぜひ観に来てくださいね!

    SHALAさんありがとうございました!
  

SHALADINA Bellydance Company
『ワンダラー -地球の歴史を踊る-』
日程 > 11/19(土)&20(日)
shaladina.s@gmail.com

11/19(土)19:00
20(日)14:00