世仁下乃一座フェアアート/岡安伸治ユニット
演出・劇作家の岡安伸治と、若手役者による演劇ユニット。
公演毎にキャストを集い、日本の伝統芸能や民族・風習を「身体表現」と「創作音楽」により、新しい舞台表現へと作り変える演出で幅広い年齢層が楽しめる作品づくりを続けている。
過去、2011年~2014年に座・高円寺にて公演。
本作品「蟠龍」は08年、09年に各方面より評価され、東京、静岡、中国北京で公演。
岡安作品の代表作となっている。
★今回、作・演出の岡安伸治さんにインタビューしてみました。
岡安伸治の作品上演に賛同し参加するメンバーで構成されて2008/11にスタート。
メンバーは劇団や事務所などに所属し、又フリーで活躍中の演技者です。
「BANRYU」「おせきとムジナと戻り橋」「OGURI」「華のまるやま七人みさき」など。民話的世界を歌、ダンス、マイム、立ち回りなど動きのある舞台づくりを特徴としている。これらの作品も掲載されている「岡安伸治戯曲集Ⅰ~Ⅳ」が晩成書房から発売中。
初演は2007年。この作品は三つの話をヒントに生まれた。一つ目は、岩波文庫の篠田鉱造・著「幕末百話」の中にある話。病で足を失い義足で舞台に上がり、たいそう評判になった歌舞伎役者・沢村田之助の話。二つ目は龍の言い伝えから。昔は龍もりっぱなものばかりでなく、天に昇れないタツノオトシゴのような小さな龍(蟠龍・ばんりゅう)もいたという。更に三つ目、京都の神泉苑(しんせんえん)の池の言い伝え。この池の淵で、空海と守敏(しゅびん)という二人の僧侶が帝の命によって、大干ばつの雨乞い合戦をし、守敏が負けたくないと龍をかき集めて閉じ込め、それを知った空海はインドから龍を呼び寄せて雨を降らせて勝ったとか。そんな三つのお話が一つになってできたのがこれ。
舞台となる御在所村には、昔から言い伝えられた「天の気」というエネルギーの道があり、これを「龍脈」と呼ぶ。この龍脈は、真北の北海道から青森県下北半島、恐山を通ってむつ、冷水峠、金津山、八郎烏帽子、更に六ケ所をくぐって小川原(おがわら)湖へと抜けている。で、この村のある位置が丁度、龍の臍のあたり。一番エネルギーの溜まるところの龍穴(りゅうけつ)と呼ばれるところにあたる。
この村にはちっぽけな龍神様の社がある。その社には、昔、龍が大きくなるたび脱皮した脱け殻が御神体として祭られているという。この神社の境内で年に一度、龍神様を沈めるための奉納芝居が執り行われている。その奉納芝居とは。
欲にはかぎりがない。果てしなく大きなエネルギーを人間がどこまでコントロールできるのだろうか。莫大な権力と富を手に入れ、龍の台座に座っていた秦の始皇帝が晩年手に入れたくてなしえなかったもの、それは不老長寿の薬であったとか。この両の手に持てるものは限られている。人生には捨てる勇気と拾う勇気が必要なのだ。
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何回も再演している作品ですが、再演にあたって大事にしていることは何ですか? |
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この舞台は7名の登場人物が舞台に出ずっぱりで歌い踊り動き廻るというもので、体力も気力も技量も必要とされるものです。表現の世界は生物の世界同様、多種、多様、多彩で進化し続けている。そのような前提で練り直し、ただの繰り返しにならないように心掛けている。
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世仁下乃一座フェアアート
『蟠龍~いまだ天に昇らざる龍~』
日程 > 3/22(水)~26(日)
080-1254-8890
3/22(水)19:30
23(木)14:00/19:30
24(金)14:00/19:30
25(土)14:00/19:30
26(日)14:00
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